三洋電機 自然冷媒を水で冷却する「水冷式ノンフロン冷凍機システム」
都市部の商業施設に最適な国内初(※1)!「水冷式ノンフロン冷凍機システム」を開発
三洋電機株式会社は、冷凍ショーケース用冷凍機システムにおいて、国内で初めて(※1)自然冷媒(CO2冷媒)を水で冷却する「水冷式ノンフロン冷凍機システム」を開発いたしました。
自然冷媒(CO2)は冷凍ショーケース用冷凍機システムで使用されている代替フロン冷媒(R404A)に比べ、地球温暖化係数が1/1300~3920と 非常に小さく、CO2排出量削減および地球温暖化防止に大きく貢献する冷媒として注目されています。三洋電機は2009年に国内で初めて、自然冷媒 (CO2)を採用した空冷式のスーパーマーケット向け冷凍ショーケース用冷凍機システムを開発し、2010年9月より発売を開始しました。
今回新たに開発した水冷式ノンフロン冷凍機システムは、冷凍機の屋外の設置場所の確保が難しかった都市部のショッピングセンターや商業施設・ビル内にある店舗に適しており、都市部の環境配慮店舗の実現に貢献します。
なお、この水冷式ノンフロン冷凍機システムは、経済産業省の平成23年度代替フロン等排出削減先導技術実証支援事業に基づき、研究開発を推進しているもの であり、来年2012年4月26日の「渋谷ヒカリエ」開業と同時にオープンする、東急百貨店の新店「ShinQs(シンクス)」の地下食品売り場への試験 導入が決定しています。
三洋電機は、地球温暖化防止と環境配慮型店舗の実現に向け、今後もCO2冷媒に対応した機器の開発・実用化を推進し、CO2排出量削減に貢献する店舗ソリューションの開発と提供を積極的に行ってまいります。
(※1)2011年11月28日現在、スーパーマーケット向け冷凍ショーケース用冷凍機システムにおいて
I.開発背景・目的
地球温暖化の原因としては、CO2の他に、温室効果ガスとしてフロンがあります。代替フロンのHFC冷媒はオゾン層を破壊しないものの、地球温暖化係数が高く、温暖化への影響が大きいことから「京都議定書」において排出削減の対象物質になっています。
流通業界では、地球温暖化防止に向けたCO2排出量削減の取り組みとして、空調の温度管理の徹底や冷凍・冷蔵ショーケースの運転の効率化、省エネルギーシステムやLED照明の導入などが進んでいます。
一方、店舗で使用される冷凍冷蔵設備や空調機には、冷媒に代替フロンのHFC冷媒が使われており、環境保護のために、オゾン破壊係数がゼロで、かつ地球温暖化係数の低い自然冷媒への転換と、自然冷媒を採用した機器・設備の開発・実用化への要望が高まっていました。
三洋電機は2009年9月に国内で初めて自然冷媒のCO2冷媒を採用したスーパーマーケット向け冷凍ショーケース用冷凍機システムを開発し、2010年9 月にはスーパーマーケット向けノンフロン冷凍機とノンフロン冷凍リーチインショーケースを商品化し、発売を開始しました。さらに、コンビニエンスストアの ような小型店舗やプレハプ冷凍・冷蔵庫にも対応可能な機種も開発し、来年4月からの発売を予定しています。
しかしながら、都市部の ショッピングセンター、商業施設・ビル内にある店舗にノンフロン冷凍機を導入するには、(1)冷凍機を設置する場所の確保、(2)冷凍機から発生する騒 音、(3)コンクリートやアスファルトの照り返しによる温度上昇や夜間でも気温の下がらないヒートアイランド現象による冷凍機の運転負荷増大などの課題が ありました。そこで今回新たにCO2冷媒を水で冷却する「水冷式ノンフロン冷凍機システム」を開発いたしました。
II.水冷式CO2冷凍 機システムの概要CO2冷媒を水で冷却する“水冷式”を採用 従来のノンフロン冷凍機システムでは、CO2冷媒を空気で冷却する“空冷式”を採用していま した。今回開発した水冷式ノンフロン冷凍機システムは、商業施設やビルに設置されているクーリングタワー(冷却塔)から循環する水を用いてCO2冷媒の冷 却を行います。
クーリングタワー(冷却塔)からの冷却水で熱交換を行い、冷却されたCO2冷媒は店内のショーケースやストックヤードのプレハブ冷凍・冷蔵庫に入ります。
水冷式ノンフロン冷凍機は、冷却水の水温に合わせて高圧圧力を制御するため、消費電力の低減が可能になります。
三洋独自のCO2コンプレッサーとスプリットサイクル CO2冷媒は代替フロンのHFC冷媒に比べ、圧力が高いという特性があります。そのため、コンプ レッサーに負担がかかるという課題がありました。当社が2000年に開発したCO2ロータリー2段圧縮コンプレッサーはCO2冷媒の圧縮を2回に分けて行 うため、冷媒を1回で圧縮する方式(単段圧縮)と比べて運転時の負荷を半減でき、耐久性・信頼性に優れています。
また、2009年のスーパーマーケット向け冷凍ショーケース用ノンフロン冷凍機システムの開発にあたり、独自の冷媒回路(スプリットサイクル)を開発し、高COPの冷凍サイクルを実現しました。
さらに、CO2冷媒はHFC冷媒に比べ、温暖化係数が1/1300~3920と小さく、冷媒封入量も最大約1/5と少ない量で済みます。また、冷凍冷蔵設 備の年間の冷媒の使用時排出量は封入量の16%程度(※2)とされていますが、万が一冷媒が排出された場合でも、CO2冷媒は地球温暖化に与える影響を大 幅に低減できます。
(※2)「冷凍空調機器に関する使用時排出係数等の見直しについて」 平成21年3月17日付 経済産業省製造産業局
水冷式採用で冷凍機の小型・コンパクト化を実現
水冷式はクーリングタワー(冷却塔)での気化熱により冷却された水を利用するため、熱交換率が高く、熱交換器の大きさが空冷式よりも小型化できます。従っ て、冷凍機本体の筐体サイズも空冷式に比べ、約1/2に小型化できます。そのため設置面積も少なくなり、商業施設・ビル内の機械室の必要面積も減少しま す。
III.CO2排出量削減効果
売場面積約450m2の店舗で、店舗のライフサイクルを15年として試算した場合の温室効果ガス排出削減効果は (1)間接影響 931.5トン (2)直接影響 8,810.1トンとなり、合計9,741.6トンの削減となります。
IV.ご参考試験導入場所店名: ShinQs(シンクス)
住所: 東京都渋谷区渋谷2丁目21番地
東急百貨店
会社概要商号: 株式会社 東急百貨店
代表者: 代表取締役社長 二橋 千裕
住所: 東京都渋谷区道玄坂二丁目24番1号
事業内容:百貨店業
お問い合わせ先
三洋電機(株) ホームページ
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