改訂版の特徴
○計算が不得手な人でも図やイラストで解説し、理解を容易としました。
①短絡保護協調図の作成手法を図解
②整定値計算の実践的手法である「直接計算法」の利点と、保護協調図を同時作成できることを図解
③地絡方向継電器の零相電圧と電流の入力方法を図解し、動作原理も検証、など
○変圧器直下~MCCB間の低圧事故は保護協調が有効にはたらかず、アーク災害となり易いことを解明し、対策を図解しました。
主な改訂版の変更点
□ループ運用を行う配変では、基準OCR特性はどう設定すべき?
電力会社配電用変電所のOCR特性を基準として、高圧受電設備のOCRを整定する場合、配電線のループ運用が行われる都市部の配変では、どの配電線OCRを基準におけばよいか?という問題が生じます。この場合、連系する配電線のうち低い方の整定を基準にするという“配変シビアケース優先”の考え方が必要となりますが、当改訂版ではこれを分かりやすく図解するとともに、ループ運用を行う電力会社への注意喚起と適切な運用を促し、正しい取り扱いのあり方を示しました。
□瞬時要素の整定余裕度が 500~1,500%とあるが、過大では?
高圧受電設備規程によれば瞬時要素の整定余裕度が500~1,500%となっていますが、大き過ぎるのでは? と言われて久しく、また今日の配変OCRは反限時特性でなく段限時特性の電力会社では300~ 500%が上限という<br>実態もあります。このことから瞬時要素の整定が重要なポイントであることを図解するとともに、同規程使用時の留意点を分かりやすくイラストを用いて解説しました。
□保護協調の直接措置と補完措置は、一対のもの
保護協調はリレー整定などの“保護協調の直接措置”だけでなく、これを支える“補完措置”の両方が整ってはじめて有効にはたらきます。しかしこれが満足・あるいは理解されていないとき、せっかくの優秀な機器もその機能を発揮できないことを解説。
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