大規模集合住宅向け地デジ改修
“業界初”のミリ波を利用したデジタル放送伝送システムが活躍を開始

2010年 1月8日掲載 / 電材市場 編集部

地デジ改修工事もラストスパート

2010年を迎え地上波デジタル放送への完全移行まであと500日と少しというところまで迫っている。さらに本年7月には地上デジタル波放送完全移行まで1年を切ることになる。少々古い調査になるが総務省の発表では地上デジタル波放送への世帯普及率は60.7%(平成21年3月調査)、調査後、電気設備業界を含めた関連業界が地デジ改修を推進しているので現在ではもう少し普及率は上がっているのだろうが 2011年7月に全てのアナログ波が停止され、何の対策模しなければ日本人の最大の娯楽である「テレビ放送」が見れなくなるにしては普及率が低いように思われる。

 

周りを見れば個人住宅や分譲物件などでのデジタル放送の普及率は高いようだが、賃貸物件や築年数の古いマンションなどでは様々な問題が絡み地デジ放送の受信が進んでいないように思われる。借家住まいの筆者などは引越しにより地デジ放送が見られなくなり、デジタルテレビでアナログ放送を見るといった大型液晶テレビが宝の持ち腐れ状態の「地デジ難民」となっている。大家さんとの交渉も公言はないものも明らかにコスト負担を理由にして延々と進まず停滞状態となっている。大屋さんには早期の決断を期待したいところである。

築20年以上の大規模集合住宅での地デジ改修

ともあれ、私の様な借家住まいの場合を除き地上波デジタル放送受信設備を導入する場合問題の一つとしてその地上波デジタル放送受信改修コストの負担が上げられる。特に大規模マンションであったり、築年数の古い大規模集合住宅などでは地デジ改修の工事が大掛りになり、施工期間や費用などの「コスト」がネックになるようだ。

 

そこでその悩みを解決すべく、大規模マンションや、築年数の古いマンションなどの地デジ改修に低コスト、短納期で威力を発揮する大規模集合住宅向けミリ波デジタル放送伝送システムを開発したDXアンテナに最新の地デジ改修工事の様子を聞いてみた。

 

DXアンテナの「ミリ波を利用したデジタル放送伝送システム」は平成21年7月に発表され、業界初の画期的なデジタル放送伝送システムとして注目されているが、平成21年12月に埼玉県内の大規模マンションに納入したシステム一式が、受信サービス株式会社(東京都文京区、代表取締役 松尾建治氏)の施工により完工し使用を開始している。

 

今回の「ミリ波を利用したデジタル放送伝送システム」の施工は4階建て、総戸数158戸、築年数36年(S48竣工)のマンションでおこなわれ工事期間は共用スペースでの設置工事に1週間、各部屋への設置工事も各部屋ごとに日程の調整をすることでわずか1週間で完了し、全体の設置工事完了までわずか2週間と驚くべき短期間となっている。

 

今回お話を聞いたDXアンテナ担当者によると 「既存の地デジ改修工事より低価格と短納期で利用の出来るシステムとして「ミリ波を利用したデジタル放送伝送システム」を開発しました。価格面、工事期間などでマンション管理組合等で大変好意的なご意見を頂いております。」 と製品に自信を覗かせている。地デジ改修工事費用にしても個別の案件により差はあるものの、大規模ンションほどスケールメリットが見込め、既存の地デジ改修工事より低予算での改修工事が見込めるようである。

地デジ改修工事 屋上に設置したミリ波送信ユニット

屋上に設置したミリ波送信ユニット

地デジ改修工事 住戸のベランダに設置したミリ波受信ユニット  

住戸のベランダに設置したミリ波受信ユニット

今回の工事内容とミリ波を利用したデジタル放送伝送システムの特長については以下の通りとなっている。

<完工した、ミリ波を利用したデジタル放送伝送システム 導入施設>

所在地; 埼玉県所沢市
施設の概要; 地上14階建てマンション 総戸数158戸  築年数36年(S48竣工)
伝送信号; 地上デジタル放送9波(東京・埼玉)+データ放送
BSデジタル放送+データ放送 全チャンネル
110度CSデジタル放送 全チャンネル
設置済機材; ミリ波縦系送信ユニット(取付金具付) MTX10K 6台
ミリ波縦系受信ユニット(取付金具付) 近距離用 MRX10BKH 57台
ミリ波縦系受信ユニット(取付金具付) 中距離用 MRX11BKH 101台
施工会社; 受信サービス株式会社(東京都文京区、代表取締役 松尾建治氏)
完工(引渡し)日; 平成21年12月25日
ミリ波伝送システムによる大規模地デジ改修

ミリ波伝送システムによる大規模地デジ改修実施済の
埼玉県所沢市「スカイマンションB棟」全景

<ミリ波を利用したデジタル放送伝送システとは>

DXアンテナが開発した業界初のミリ波を利用したデジタル放送伝送システムは、集合住宅の屋上に設置した送信ユニットから放射され、波長が極めて短いミリ波と呼ばれる 60GHz帯の電波で無線伝送されるデジタル放送信号を、各階の住戸ごとにベランダに設置した受信ユニットでキャッチして室内のテレビに接続し、ハイビジョン番組の鮮明受信を実現するものです。

築年数が約20年以上を経た集合住宅などでは、共同受信用の配線がUHF帯の地デジ信号の伝送に 適しておらず、ケーブルの抜き替えなども困難な場合が多いため、屋外壁面への露出配管方式に よる施設改修が代表的な対処策となっていましたが、施工時には足場の仮設が不可欠となって かなりの工期と手間を要することが難点でした。これに対しミリ波伝送システムは足場架設工事が 不要で、工期と手間の大幅な軽減にすぐれた威力を発揮する、画期的な新方式のシステムなのです。

<ミリ波を利用したデジタル放送伝送システムの概要図>

ミリ波を利用したデジタル放送伝送システム

<ミリ波を利用したデジタル放送伝送システムの特長>

  1. 地デジ放送はもとより、BSデジタル放送・110度CSデジタル放送までのワイヤレス伝送が可能。 帯域幅が広く(2.5GHz)、ハイビジョン画像など大容量のデータを無圧縮で超高速送信。 シャープな指向特性で、妨害波や雑音の影響を受けにくく、信号を高品質に伝送。

  2. 改修時の合理化と大幅な工期の短縮化を実現。 露出配管工事と比べ、足場工事が不要のため工期が約1/4。 配管内の同軸ケーブルの抜き替えなどが無く、ホコリ等も出る心配がない。
    ベランダに受信ユニットを設置するため、BSアンテナと同感覚で専用のベランダ金具により簡単に取り付けがOK。 室内へのケーブルの引込みには、エアコン穴やフラットケーブルが利用できる。
    各住戸の工事は、ご入居者の都合に合わせてタイミングよく行え、空室への施工も不要。

  3. 技術基準に適合する無線機(送信ユニットは)免許不要で、空中線電力10mW以下の特定小電力局として使用できる。

<DXアンテナによる今後の見通し>

テレビの完全地デジ化(2011年7月24日までにアナログ放送が終了)まで、残り600日を切り、今後、改修工事の需要が一気に集中することが見込まれます。築20年以上などの集合住宅の地デジ改修に最適の、ミリ波を利用したデジタル放送伝送システムは対処策の決め手として注目度を高めております(大規模な改修を要する古い集合住宅は、全国に約42,000棟が残っていると報告されています。<総務省 関東総合通信局「UHF伝送課題集合住宅への地上デジタル放送導入に関する調査検討報告書」(2008年3月)より>)。 DXアンテナは、導入のご提案と営業活動を積極的に展開しておりますが、全国の営業拠点に対する引き合いも急増しており、各地でますます納入・施工実績を広げて行く計画です。

 

◎現在DXアンテナが商品供給・システム施工を行っているミリ波伝送システムは、集合住宅向け地デジ改修用の縦系(上下)伝送のシステムです。横系伝送のシステムは、現在、開発・検討中です。

DXアンテナ株式会社

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