2010電設工業展を見る
~電設業界最大イベントの今年のみどころ~

「2010電設工業展」実行委員長 八幡 欣也
(社)日本電設工業協会 理事 資材委員長
㈱サンテック 取締役社長

1.電設工業展の概要

電設工業展は、(社)日本電設工業協会におけるメインイベントの一つとして、広く各方面から期待され親しまれており、今回の「2010電設工業展」(Electrical Construction Equipment and Materials Fair.2010)は5月26日(水)から5月28日(金)迄の3日間にわたりインテックス大阪(4・5号館)において開催いたします。

同展は、電設資材・工具・関連ソフトウエアなどの進歩改良、施工技術の向上、関連企業の振興を図り、環境対策・省エネ・省力化の促進と、安全思想の普及徹底などを目的に毎年開催しており、今回で58回目の開催となります。 その間、日本経済変遷のなかで関係各省庁・各団体のご支援のもと、時代のニーズを先取りする形で、その内容の拡充と革新が図られて参りました。

第58回「2010電設工業展」は「進めようエコライフ!はぐくもう快適環境!」をテーマとして、174社(団体)、454小間の規模(4/21現在)となり、前回大阪の電設工業展と比べ19社(団体)、60小間の減少となりましたが、前々回比では同規模を維持することが出来ました。厳しい経済環境のなか出展者皆様の強い熱意に敬意を表すると共に、(社)日本電設工業協会主催の電設工業展に対するご理解とご協力に深く感謝いたしております。

展示会場内外のレイアウトにつきましては、ご来場の皆様に出展内容がわかりやすくなることを重視しました。その結果、電線ケーブル類をはじめ配管配線材、受変電機器類、配分電盤類、照明器具類、計測器、配線器具、情報・防災セキリティ、積算・CADソフト、安全機械工具等のグループに分け、又太陽光発電システムやLED等のエコ製品も配置いたしております。

2.特別講演会

「2010電設工業展」開催の初日(5月26日(水)13:30~15:00)に特別講演会を「インテックス大阪 国際会議ホール」にて開催いたします。講師は、進藤勇治氏(しんどう ゆうじ)東京大学特任教授をお招きし、演題は「新エネルギーの将来展望 ―国際動向と日本の取り組みー」、内容は「新エネ関係(太陽光や風力等)の今後の動向や、環境先進国である北欧関係の取り組み、新政権になり1990年比25%削減という公約に日本はどう取り組んでいくのか等」を予定しており、電設業界として非常に興味深いお話が聞けるものと期待しております。

3.製品コンクール

毎回、電設工業展の見どころのひとつとして製品コンクールがあります。製品コンクールは「電気設備に関連する資材の進歩改良を促進し、電気設備技術の向上と関連企業の振興を図り、社会生活の向上に資する」の主旨で、国土交通省、経済産業省、環境省をはじめ、多数の省庁・各団体の後援を得て実施されます。

今回も出展者の技術陣が、優れた特徴ある新製品で受賞を競います。 今回の「2010電設工業展製品コンクール」に参加をしている製品を一堂に集めたパネル掲示コーナーも設けております。

4.出展者プレゼンテーションセミナー

「出展者プレゼンテーションセミナー」では、出展者の方々が来場者の皆様に対し、展示だけでは表現しきれない最新技術、新製品等を紹介・発表する空間を提供させていただきます。

開催時間は、午前11時~午後5時、但し初日は午後1時~5時、最終日は午後4時迄行い、プレゼンテーション時間は1社30分程度となります。最新の時間割は、電設工業展ホームページから確認が出来ます。(http://www.ecemf.jp/presentation.html

5.見学者の皆様のために

前回同様、今回も「WEB電設工業展」(http://www.ecemf.jp/webten/)を公開します。期間は、2010電設工業展の会期前(5月1日)より会期終了後(7月31日)までの3ヶ月間にわたって、電設工業展ホームページ上に公開するサイトであります。 「電設工業展」は、わずか3日間と限られた期間での開催のため、膨大な出展者数・製品数からして、見学者の皆様があらかじめ「WEB電設工業展」にアクセスいただければ、開催前でも会場配置・出展者・製品などの知識を得ることができます。

展示会は新しい製品と出会う場でもあり、情報を事前に効率良く収集していただくツールとして、また、開催終了後もWeb上にて出展製品の閲覧・コンタクトも可能なことから、出展者と皆様のコミュニティの機会が一層膨らむことと思いますので、有効に活用して頂ければ幸いです。

また、電設工業展ホームページからはご来場者の事前登録が行え、基本情報の入力と簡単なアンケートで入場の際のわずらわしい受付が緩和され、見学者の皆様の利便性にきっと寄与するものと思います。 会場内の随所に「休憩・商談コーナー」を配置、休憩・商談の場に利用できます。

「図書コーナー」では当協会の会誌「電設技術」や電設関連図書などを紹介します。

今回も開設する「電設資材電子カタログ(JECAMEC)コーナー」では、電設業界の期待に応え、当協会がホームページ上で公開している「電設資材電子カタログ(JECAMEC)」を体験することが出来ます。

JECAMECは、電気設備工事に必要な電設資機材に関する情報を電子データとして網羅し、インターネット上で手軽に利用、入手できるようにした機能的かつ利便性の高い画期的な電子カタログです。従来の紙カタログの操作性をイメージし、分類を順番に選択していくことでデータを検索することもできるほか、メーカー名や分類名の一部で検索することが可能な検索エンジンを搭載し、必要な情報に素早くアクセスすることができます。 おかげさまでアクセスが570万件を突破し、更に増加しております。

また今回の電設工業展でも、来場者に対して会場全体を満遍なくご覧頂きたいという願いから抽選スタンプラリーを実施いたします。

来場者に抽選スタンプラリー券を配布し、会場内5ヶ所に設置されたスタンプポイントでスタンプを押すと、お楽しみ抽選コーナーでスタンプの数に応じた「抽選」をすることが出来、魅力的な電気製品等が当たる楽しみも味わえます。

6.最近の電設資材の傾向とこれからの電設資材

京都議定書で温室効果ガスの排出量を2008年から2012年の間に日本国においては、1990年比6%の削減目標が設定されております。省エネ法も改正され、又新政権になり2020年迄に1990年比25%削減という公約もあり、電力消費を減らすべく電設資材・システムの改善と、新エネルギーの推進が更に加速されると思われます。

そのことを反映する形で前回展示会よりLEDや自然エネルギー発電に関連する出展が増えております。

更に内外電機から今、話題となっているEV(電気自動車)用急速充電装置が、エネゲートからはインターネットを利用したEV充電課金システムが出展されるなど今後の電気設備を担う製品の出展が予定されております。

このように今後の傾向としては、環境対策・省エネ・省資源・IT化・セキュリティー等をキーワードに電設資材が進展していくと思われます。

7.入場者事前登録

今回の2010電設工業展から「事前登録」が変わりました。

5月16日までに事前登録いただいた方には、「ハガキタイプの来場者バッジ」を郵送致します。このバッジをお持ちいただいた来場者の方には、展示会場での登録が必要なくなります。

現在下記のアドレスから事前登録受付中です。

お早めにご登録ください。
◎2010電設工業展入場者事前登録フォーム http://www.ecemf.jp/jizen.html

8.展示内容

今回の海外企業の出展は7社(韓国3社、インド1社、台湾2社、タイ1社)、新規に25社が出展しています。 カテゴリー別に、以下の機器が出展されます。
電線・ケーブル類
エコケーブル、各種光ファイバケーブル、光配線ソリューション製品、光ファイバー融着接続器、各種絶縁バスダクト、耐屈曲性ロボットケーブル、産業用LANケーブル、光ブランチケーブル、耐ノイズ性モーター動力ケーブル、可動ケーブル、端末・接続材料、モジュールブランチケーブル、各種コネクター、ケーブルグランド、多種分岐ケーブル、情報複合ケーブル熱収縮チューブ、間接活線工法に対応する各種工具、ケーブル診断装置。

配管電路材及び金物類
配線・配管支持材、先行配線工事用ケーブル支持材、耐震支持材、可とう電線管、ケーブルラック、レースウエイ、ダクト、フリーレール、二重天井部材、樹脂製ダクト、FRP製品、ステンレスバンド・締付金具、配線ボックス、中継ボックス、角型直接段積埋設管、地中埋設管路材、地中埋設用防護品、ケーブルクリート、ガルバロック(太陽光発電システム施工用結束バンド)、粘着剤付きエッジプロテクター、防火措置材、盤用部品金具、各種モール、グリスキャップ、グリップロック、混練押出機。

配線器具とその周辺材料
一般配線器具、医療施設用コンセント、フロアコンセント、バリアフリーコンセント、光成端箱、ひかり配線ボックス、各種OAタップ、配線用遮断器、19インチラック用コンセントバー、アクセスフロアー用ジョイントボックス、各種コネクター、引掛型コンセント・プラグ、コンセントバー。

受変電機器・制御装置及びエネルギー関連
省エネをサポートする各種製品、受配電盤用輸入機器全般、エネルギー監視装置、絶縁監視装置、配電監視システム、受変電設備用保護リレー、GIS、コントロールセンタ、情報監視・制御システム、太陽光発電システム関連製品、エネルギー・データマネジメントシステム、デマンドコントロール装置、電力線通信方式負荷制御システム、電子式タイムスイッチ、電気自動車用充電装置、特高受変電設備、電源切替機器、直流電磁接触器、電圧調整器、力率改善用フリッカ補償装置、600Aガス開閉器、各種高圧気中開閉器、低損失型直列リアクトル、デジタル集合漏電リレー、各種モールド変圧器、モールド形放電コイル、スーパーアモルファス変圧器、閃絡表示器、地絡点表示器、ハイブリッド非常用発電機、高圧開閉器探査・測定機器、ノイズカットトランス、フロートレスリレー、各種コンデンサ、新型瞬低補償装置、電器設備の障害防止システム、制御盤用全自動電線加工機、各種電流センサ、データ変換機器、VOC検知器、ガス検知器、エアフィルター、示温材。

配・分電盤
各種配電盤、分電盤、高性能高機能住宅用分電盤、動力盤、防災製品、情報盤・情報コンセント、光配線盤、スクリューレス端子台、配電盤用ハンドル・ヒンジ・フタドメ・パッキン・周辺部品。

電源装置・避雷機器・架線材
パワーコンディショナー、可搬形絶縁診断装置、TR用絶縁監視装置、雷害対策製品、太陽光用雷害対策製品、電源回路用及び通信用SPD、3相交流発生装置、消イオン容量型避雷針、絶縁用防護具、架空配電製品、ポリマーがいし、接地抵抗低減剤、送配電通信工具、墜落防止装置、配電線材料。 照明器具 各種照明器具、インバーター回路内蔵直管形蛍光灯、各種LED器具、各種LEDランプ、高天井照明の水銀灯・各種ランプの交換ツール、バッテリー内蔵LED非常灯、屋外型連結LED照明、蛍光灯反射板(ワンタッチリフレクター)。

情報・セキュリティ・防災関係
住戸完結型セキュリティドアホン他各種インターホン、防犯カメラ、入退室管理システム、テレビ共同受信・情報伝送用機器、地デジ改修用機器、映像関連機器、19インチラック、冷ラック、環境監視システム、極狭小範囲通信タッチラグ、MCT、各種地上デジタル放送機器・装置、各種受信機器、鉄道用装置・部品、道路交通信号機器。

積算・CAD・ソフト関係
CADソフト、拾い出しシステム、積算見積システム、シーケンス・電気・制御設計用CAD、技術計算プログラム、工事原価管理ソフト、盤製作支援ソフト、卸業ソフト、竣工物件管理ソフト、RIBC連動拾い集計システム等。

作業省力化と安全を目ざす機械工具
電設工具、入線工具、省力化工具、間接活線作業用工具、コードリール、自動巻きリール、エアーリール、センサーライト、電気錠、電磁波対策パッキンテープ、電線破断機、各種コロ等延線機、溶接機、各種油圧工具、各種ワイヤーストリッパー、ケーブル収納システム、ケーブル延線機、コールドウエルダー、プラスチック加工品、配電線皮むき機、示温材剥離工具、コードレスガス式半田ゴテ、コードレス熱風器、マイクロトーチ、グルーガン、ケーブルマーキングプリンタ、各種ラベルプリンタ、各種レーザー機器、ポータブル変圧器等。


計測器関連
レーザー距離計、工業用内視鏡、水分計、暗視スコープ、ハンディGPSナビ、分割型電流センサ、貫通型直流零相変流器、分割型零相変流器、省エネ計測機器、LANチェッカー、スマートメータ、太陽電池モジュールテストシステム、電源品質アナライザー、マルチメーター、医療用絶縁・電流監視装置、オンライン部分放電モニタ装置、ケーブル障害位置測定器、鉄管・ケーブル探知機、赤外線サーモグラフィー、放射温度計、オシロスコープ、建築限界測定器、レーザー式架線測定器、コンパウンディングテスター等。


その他
オーム社雑誌、月刊電設資材、電材流通新聞、電波新聞、省エネ技術、環境関連技術、新エネルギー技術、EMI対策品、鳥害防止材料、水膨張性不織布、ネットワークフロアー等。

以上の他、多数の製品が展示されており、御来場の皆様のご参考になる事と確信しております。

電設工業展のテーマであるエコライフと快適環境をキーワードに、電設工業界の変革を先取りしていただきたく「2010電設工業展」に皆様方が御来場いただけることを、心からお待ち申し上げております。

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